2020年10月に新日本プロレスを侵略に訪れたグレート―Ｏ―カーン。ユナイテッドエンパイアが誇る支配者の独占インタビューに何度も成功した本紙記者は、いつしか「帝国書記官」に任命された。

帝国書記官の報道は、そのあまりに強すぎる忠誠心から極端なスタイルとなってしまう傾向が強い。オーカーンの勝利を報じる際はこれでもかというほど礼賛するが、ひとたび敗北してしまうと罵詈雑言の雨あられ。裏では抜き差しならない事情があるようだが、とにもかくにも一連の記事は「手のひら返し」と、報道機関にとってあるまじき評価が定着した。

しかし帝国書記官は考えた。「手のひら返しした時のえもいえぬ快感を、みんなにも知ってほしい」。
そんな願いから生まれたのが「手のひら返しタオル」だ。

リバーシブル使用になっており、表面には「帝国万歳」「正義の味方」「歴史的大勝利」など称賛の言葉をプリント。裏面には「帝国崩壊」「底辺の人間」「国辱ものの大惨敗」「卑劣な塩ナンパ」「泳いで帰れ」など罵倒の言葉が羅列してある。
こんなにレスラーの悪口が書いてあるプロレスグッズはおそらく史上初だろう…。